2012年7月28日土曜日

バームクーヘントルテ

結構前になっちゃったからいまさらなんだけど何となく心に引っかかってたから書いときます。
ベルリン国立美術館展行って来ました。於 国立西洋美術館。

さて、ドイツはベルリンには博物館島ってのがありまして、美術館群になっています。近くにUバーンの駅はありますが、降りやすいのはアレキサンダープラッツ駅でしょう、ウンター・デン・リンデンに向かってベルリンの中央通りを歩いていけば着きますね。
なんか見てきたような物言いですが、見てきたんですよ!私の乏しい、ほとんど唯一の海外経験がドイツのベルリンです。去年の5月に学会で行ったんですけどなんかmixiの日記になってないね。文章書いたのにアップロードしてなかったわ。
もちろんその時も美術館に行きまくったんだけど、再会ができると有らばぜひとも行かねばということで行ってきた次第です。
絵画33点素描29点彫刻45点の全部で107点。まあこんなもんなんだけど、現地にも行っちゃってたのでもっと持ってこれたんじゃないの!とか言いたくなる。


最近の国立西洋は美術史をトレースすることが多いような気が、今回も副題が~学べるヨーロッパ美術の400年~って付いてる。池上さんかよ。んなもん教科書でも読んで学んだほうがいいんじゃないの、'学べる'は'感じる'とかでも良かったんじゃないのかってコピーに対するツッコミで結構行きそう。
でもこの副題で本当に気になってたのは学べるの方じゃなくてヨーロッパの方。ベルリン絵画館の本領はもちろんドイツ美術、バリバリドイツ美術押しで来てくれることを僕は期待してました。チラシ見た時そっちでくるんだーって感じでした。

最初の方とかなかったコトにされるんじゃないかなーとか思ってたけれどちゃんとルネサンス手前から始まってました。
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ルネサンスゾーンで好きだったのがコリアーノ工房の聖ルチア、マグダラのマリア、アレクサンドリアの聖カタリナ。とりあえず香油持ってんのがマグダラで…あと二人ともシュロ持ってる。両方殉教してんじゃねーかクソッ、アトリビュートが細かすぎてどっちがどっちかわからん。

ここからゆっくり時間を流れて最後はロココとか新古典主義あたりまで行きます。国立西洋はマニエリスムをちゃんと抑えてくれるのが好きですね。確かに学べたような気がします。
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一番好きだったのがこれ、ティエポロの聖ロクス。聖ロクスって知らなかったんだけど14世紀に黒死病ってのが流行った時に看病して回って聖人になったとかで、なかなか存在のはっきりしてる人で安心ですね。まさに巡礼中って感じのやつれ方、こんな描かれ方をする聖人って初めて見ました。

とは言えやっぱり見所はドイツ作品だって!フェルメールが来てるってのを目玉に推してるけど何もネーデルランドの画家の力を借りてお客さん呼ばなくてもいいのに。なんか全然プッシュされてないけどデューラーの油彩って日本に滅多に来ませんよ。素描ばっかで、少なくとも俺の記憶には無い。
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同じくドイツ人画家のクラナッハのルクレティアの方が重要作品でしょう。ルクレティアが貧乳扱いされてるのってこの作品のせいなんじゃないかと思うよ。割とマジで。


学べて楽しめるベルリン国立美術館展は9/17迄。まだ間に合いますよ。音声ガイドは微妙でした。行く人がいたらおみやげにマグネット買ってきてください。ドイツで買ったのとおんなじ奴買っちゃったんで…。何故フェルメールを買ったんだよ俺は。
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