2011年7月3日日曜日

美術展の感想(10年11月~11年6月)

美術館に行った感想を書くっていうのはブログ始めたきっかけの一つだった気がするんだけど、何か面倒になってさぼっちゃった。絵見ながら「こんなこと書こう」程度の感想は抱くから後は文章にするだけなんだけど、さっさと書かないとあかんね。
過去の奴書かないと美術展行っても感想書けなくなっちゃってるからこの辺で清算してしまおうと、調べてみたら半年分放置してた。予想以上の放置っぷり、そしていつの間に半年も経ってるんだ。

とりあえず古い順に簡単に感想を!

10/11/23 ドガ展 於 横浜美術館
なんかおばさん臭い展覧会だなーと思いつつも、ドガの最高傑作エトワールにホイホイ釣られて行ってきました。後ろのおっさんをmixiの自分の写真に使ってたりしたし。
これやっぱりきれいでした、忘れられない一枚です。パステルで描かれてたのね。なんだか輝きを放ってました。いやマジで物理的に光って見えました。エトワールは自然に光ってたと思うけど時々この照明の当て方は何?見にくいよ?みたいなのがあったからもしかするとそのせいなのか?
踊り子はもう数作品見たかったけど、踊り子の彫刻作品が見れたからまあ満足か。126点の1/3がオルセー蔵。ちょいちょいオルセーには改修してもらう必要があるな。

5/11 シュルレアリスム展 於 国立新美術館
ポンピドゥセンターから錚々たるメンツの作品がいらっしゃってました。
実のところシュルレアリズムは何書いてあるかわかんないからそんなに得意じゃないんだよね。とはいえ妙ちくりんなとりあえず作ってみた、みたいな謎の現代芸術とはやっぱり違うし、何より現代に至るまでの芸術の方向性を決定づけたシュールという一大運動の形而上学的な理念の解説が普通の一般観覧客としては理解不能になりがちになる中、アンドレボルトンの著作や参考資料の展示からわかるように解説してました。流石鳴り物入り美術館のキュレーター優秀。
でも残念ながらいまいち印象に残った作品は少ない、やっぱり苦手は苦手。マグリッドとキリコは好きだからよく記憶してるけど…、あとは「甘美な死骸」が面白かったかな。

5/25 ベルリン絵画館(Gemaldegalerie)
ドイツ行ったときに行った美術館、もうカルチャーショックですよ。なんだこの量は、日本でこれだけ見ようと思ったら何回美術館に行けばいいのかと。1200年代とか一体なんだよ。ていうか警備員少ねえよ。ドイツの感想は警備員のおっちゃんに話しかけられてことを含めてもう書いたし、適当に画家とその感想を。

デューラー:油彩初めて見たよ!貴族の紋章デザインもやってたんだぜ、っておっちゃんに教えてもらいました。
クラナッハ:何枚あるのよ一体。と言うかドイツ人だったんだ。
ラファエロ:マドンナのトンドじゃねーか、超ド級の傑作。
ボッティチェッリ:ヴィーナスの習作じゃねーか、超ド級の傑作の下書き。
レンブラント:あー!8年前に見たやつだ!この絵で美術ファン始めたのに。奇跡の再開。
フェルメール:まあまあ。
カラバッジオ:有名な天使が見れましたが目の高さにチ○コがあって嫌だった。
ホルバイン:ドイツ人だけあって傑作揃い。肖像画の名手だけど「まるで生きてるよう」って感じではなかった。顔の特徴をはっきり出してる感じ。
ヤン・ファン・エイク:ファンエイク観るの俺の人生の目標みたいなもんだったんだけどね、もう観たし死ぬか!驚いたことに写真で見た方が印象が…、というか僕の目の解像度を超える描き込みでカメラ写真越しの方がはっきり見えるという、予想以上に驚異的な画家でした。
ぺトラス・クリストゥス:え、誰?知らない…。と思ったら凄い画家だった。良いもの見れました。

何よりフラッシュ炊かなきゃ写真撮っていいっていうのが驚きだった。世界的名画をモデルさん扱いできて楽しいのなんの。1人で絵に向かってはーいもうちょっと笑ってーとか言ってるキモい外国人になってた。

6/10 光と闇とレンブラント 於 国立西洋美術館
国立西洋美術館8年ぶりのレンブラントキター!!と前売り券を買うも、ドイツで散々レンブラント見たせいでだいぶ低下したテンションで訪館。
しかし面白かった。版画展って何だかもの足りないと思っていたけれど、世界各地から一つの作品の異なるステートを集めてくれてた上に刷り紙の違いによる比較、レンブラントが和紙刷りを豪華版として売り出してたとは!左右反転した銅原版の展示など、たとえヨーロッパの美術館がデカかろうが企画展はこうやるんだよ!と言いたくなる良展覧会でした。油彩も良かったよー。

6/29 森と芸術 於 東京都庭園美術館
庭園美術館が今年末から2年間工事って…そんな…。と涙にくれつつ工事前最後の絵画展行ってきました。相変わらずちょっと貴族趣味だよね。金持ちそうなおばさん多かったし。「森」をテーマに絵画、陶芸、彫刻、絵本や写真など色々な方向からアプローチ。アンドレボーシャン覚えた。
森への憧れ、恐怖って感情も薄れっきっちゃってるけど、やっぱり自然って素敵だなー思わせてくれるのは庭園美術館だからです!今回は庭園回れなかったけど。
工事不安だなー。きちんと建物が残っていくようにしっかり修繕して欲しいし、ウインターガーデン公開したときみたいに工事後の新空間公開に期待したいけど、変に新しくなっちゃわないか心配で心配で。流石に今年はあの超どうでも良い建物公開行かないとな。


どれも面白かったけど、翻ってこの夏はなんだか興味ある美術展が少ないなー。守備範囲を広げて望んでみようかな。